『わが家に地獄がやってきた』は、とある平凡な主婦の奮闘を描いた、波乱万丈のセミフィクションコミックエッセイです。
この「セミフィクション」は実際の出来事や経験を基にしながら、フィクションの要素を取り入れた作品のことを指します。
こういった作風は、リアリティと創造性を融合させることで、読者に深い感情や共感を与えることができるのがポイントです。
本作も、現実とフィクションの境界がわからず、「これ本当にありえるの?」とあっと驚く作品となっています。
漫画『わが家に地獄がやってきた』あらすじと登場人物
あらすじ
東京郊外の商店街に、ひっそりとたたずむ小さな酒場で働いているユキエは、第一子の出産を目前に控えていました。その大きなお腹を抱えながら、日々酔っぱらいの相手をしています。
そこで働く理由は、夫であるサトルの「マイホーム購入」の夢を叶えるため。資金を貯めるために、義実家の居酒屋を手伝うことになったのです。
しかし、ストレス満載の義父母との同居生活と、酔っぱらい常連客とのやり取りは、彼女にとってまるで地獄のよう…。その中で、夫の嫌な面も見えてくるようになります。
そんなある日、予想外の「さらなる地獄」が訪れて…。
登場人物
- ユキエ
本作の主人公。お腹に赤ちゃんを抱えていながらも、将来のマイホームのため、義両親と同居をしながら、さらに義実家の居酒屋の手伝いをすることになる。
- サトル
ユキエの夫で、八巻家の次男。将来マイホームを建てるという夢のために、しばらく実家で暮らすようにユキエに提案した。
- サトルの両親
個人経営の小さな居酒屋を営んでいる。昔ながらの考えを持っており、父は頑固で母は無神経な一面も。
- マサル
サトルの兄。彼女のルナを引き連れ、9年ぶりに実家に帰ってくる。しっかり者で堅実なサトルとは反対に、かなりの自由人。
- ルナ
マサルが実家に連れてきた彼女。動画配信でアイドル活動をしている。
『わが家に地獄がやってきた』を読んだ感想(ネタバレなし)
奮闘するユキエを応援したい!
「こんな日常ありえるの⁉」と心から思ってしまうほど、ドタバタした作品でした。その中でも、主人公であるユキエの負担が半端じゃないと感じますね…。
周囲の人間のありえない行動にあっけを取られてしまったり、イライラしたりしながらも、しっかりと前を向いて、自分で自分の機嫌をとっているようなユキエを、自然と応援したくなりました。
主人公の旦那にイライラ
そんな頑張るユキエに対して旦那のサトルの態度ときたら…。嫁がこんなに頑張っているのに、なんでそんな態度を取れるの⁉とヤキモキさせられました。
また、現実でもこんな男性はいるかもな…と感じさせられるほど、言動がリアルなのが印象的でした。妻の前での自分、両親の前での自分と、態度が変わるのは理解できます。
…が、やっぱりもう少し妻の味方をしてくれよ!とイライラしました…!
どこか憎めない?登場人物たち
本作は主人公家族だけでなく、義兄やその彼女、商店街の人たちなど、様々な人物が登場します。人物それぞれが個性的で、キャラがたっていて、それぞれの物語への関わり方も面白かったですね。
また何をしでかしてしまうかが、全く想像ができなかったです!その行いにより、ユキエを含む八巻家にも悪い影響を及ぼすこともありますが…。
不思議とどこか、憎めない人たちなんですよね。次のページでは自然と「まあ良いか」笑ってしまうような、そんな感じでした(笑)
『わが家に地獄がやってきた』の見どころは?
日常作品のなかに刺激が欲しい人におすすめ
小さい商店街にたたずむ、家族経営の居酒屋でのほんわかとした日常生活を描いている…なんてものではないです!
毎日何が起こるかわからない、ドタバタな日常を描いており、読み進める度に「次は何が起こるの…?」とハラハラさせられました。
ただの温かい家族の物語では終わらない…!作品なので、そういった刺激を求めている人におすすめです♪
現実でありえない?からこそ面白い!
あくまでも『セミフィクション』といった作品のため、内容のすべてが現実というわけではないらしいです。
どこまでが本当かフィクションかは定かではないですが、現実にこんな環境にいたら間違いなく発狂してしまいますね(笑)
あまり周囲では起こりえないからこそ、楽しく読める作品だと感じました。
まとめ
『わが家に地獄がやってきた』は、ごく普通の主婦が旦那の家族に振り回されながら、日々奮闘していく波乱万丈な物語です。
個性的な登場人物が繰り出す行動から、先の展開が全く読めず、今後のストーリーがなるのかが非常に気になる作品です。
そんなドキドキを求めている人は、ぜひ読んでみてください!