今回ご紹介する『人魚のあわ恋』は、帝都を舞台に繰り広げられる和風恋愛ファンタジーです。
特異体質のせいで家族から虐げられてきた少女と、逃れられない宿命を背負う青年が出会う物語…。
政略結婚の縁談、8年前の思い出、そして両家の思惑が絡み合う中で、2人が出会い、運命の恋が始まります。
翻弄される2人を待つ結末とは…?
漫画【人魚のあわ恋】作品情報
- 作者:顎木あくみ、タムラ圭
- ジャンル:女性漫画
- 出版社:文藝春秋
- レーベル:Seasons
本作は、『わたしの幸せな結婚』で知られる顎木あくみ先生が原作を手掛け、人気漫画家のタムラ圭先生が作画を担当しています!
『わたしの幸せな結婚』といえば、アニメ化や実写映画化もされた大人気作品です。その顎木先生の最新作となると期待が高まりますね…!
さらに、顎木先生が描く和風の世界観とタムラ先生の繊細な絵柄との相性が抜群です!
本作は「めちゃコミック」で独占配信されているので、気になる人はぜひチェックしてみてください。
人魚のあわ恋の第1話~第4話までのあらすじ
第1話:幼き日の思い出
夜鶴女学院に通う天水朝名は、学年一の秀才として同級生たちの憧れの存在。しかし、彼女自身は同級生たちと一線を引いていました。
8年前に突然手首に出現した“鱗のような痣”のせいで家族から虐げられ、また行動を制限された生活を送っていたのです。
そんな朝名に突然縁談が舞い込みます。相手は薬問屋を営む“天水家に婿入りする”とのことで、天水家にとっては好都合な話ですが、朝名自身は複雑な気持ちを抱えていました。
そんな時、朝名は昔出会った優しい青年を思い出し、自分を奮い立たせますが…。
第2話:運命の縁談
迎えた縁談の日、縁談相手として現れたのは、時雨咲弥という美男子でした。朝名は咲弥の姿を見て、彼が昔に出会ったあの青年だと気づきます。
その後、咲弥の提案により、2人で料亭の庭を歩くことに。そこで、咲弥が祖父の仕業によってこの縁談が仕組まれたことを知らされます。
また、“天水家の黒い噂”を知りながら、祖父への恩返しのためにこの縁談を承諾したことも…。
しかし、これまで自分の心を支えてくれた咲弥を想って、朝名がした決断とは…!?
第3話:憩いの場所と人魚の血
咲弥の幸せを願い、縁談を断ることを父に伝えた朝名。しかし、それに激怒した父から暴力を振るわれます…。
その場に登場した咲弥のおかげで事なきを得ましたが、朝名の考えは変わりませんでした。
翌日、朝名の通う女学院に新しい国語教師として咲弥が赴任してきます。朝名は関係がバレないようにと、彼に対してそっけない態度を取りました。
ここ数日で心が疲弊した朝名は、学校の敷地内にある“人魚の花苑”と呼ばれる場所を訪れます。
そこで天水家の“人魚の血”について思い返していると、まさかの咲弥が現れて…?
第4話:人魚の花苑と咲弥の秘密
天水家には代々“人魚の血の娘”が存在し、彼女たちは鱗のような痣が左手首に浮かんでいました。
ケガは治り、病に罹らないとされていたため、“化け物”だと気味悪がられていた彼女たち。酷い生涯を終えた後、“人魚の花苑”で眠りについたのです。
そして、天水家が人魚に縁のあることに興味を持つ咲弥に、朝名は「天水家は人魚の肉を食べた“八百比丘尼”の末裔であること」を話しました。
暗い過去を持つ朝名ですが、咲弥にも血筋に関する秘密があるようで…?
人魚のあわ恋を読んだ感想
『人魚のあわ恋』は、まさに和風恋愛ファンタジーの傑作です。美しい世界観が繊細な絵柄で彩られ、自然と物語に入り込めました!
朝名と咲弥の関係の変化や、それぞれの家に伝わる“血筋の秘密”など、これからどうなっていくのか想像するだけでワクワクしますね。
幼い頃に身体に鱗のような痣が浮かび上がるなんて、朝名自身が一番怖かったと思います…。
自分を待っている末路を知りながら、それでも他人に対して優しくできる朝名は強いですね。ただそんな彼女の“自己犠牲”にもとれる心情を思うと、非常に切なかったです。
また、痣が浮かび上がり特異体質になるとはいえ、実の娘に対する父親たちの態度は本当に見ていられませんでした…。いつか天罰が下ってほしいですね!
人魚のあわ恋の登場人物を簡単解説!
天水朝名
夜鶴女学院に通う16才の少女。8年前に出現した左手首の“鱗のような痣”のせいで家族から虐げられている。
縁談相手の咲弥とは昔に出会っており、その時の記憶を支えにこれまで懸命に生きてきた。
時雨咲弥
朝名の縁談相手であり、夜鶴女学院の新任国語教師。洋行帰りの美青年で、女生徒たちの憧れの的。
祖父の思いを汲んで、朝名との縁談を承諾した。彼も時雨家に関わる秘密を抱えているようで…?
日森杏子
朝名の同級生。美しい外見華やかさを併せ持ち、“夜鶴女学院のマドンナ”と呼ばれている。時雨家とは家同士が昔からの付き合いがある。
火ノ見深介
咲弥の親しい友人。真面目な性格で、咲弥に天水家の黒い噂を伝え、朝名との縁談について忠告をした。
人魚のあわ恋の見どころ
息をのむような世界観!
帝都を舞台にした美しい和風の世界観がめちゃくちゃ魅力的でした。
さらに、人魚の“血”や“涙”という秘薬も登場するファンタジー要素が、物語に深みと神秘性を与えていますね…!
また、女学院での風景もこの時代背景ならではの部分が繊細に描かれており、物語に入り込めるように感じて、非常にドキドキしました!
咲弥を思う気持ちが切ない…
登場人物たちのそれぞれの思いや関係性も見どころのひとつです。
特に、朝名の「咲弥を天水家の問題に巻き込みたくない」という気持ちから、彼を突き放してしまうところは、切ないけれど理解はできます…。
自分がこれまで支えてもらった大切な人であればあるほど、“幸せを守りたい”という気持ちは強くなりますよね。
まだ出会ったばかりの2人なので、今後、気持ちが通じ合うことを願っています…!
人魚のあわ恋の最終回・結末をこれまでのストーリーか考察
朝名と咲弥が結ばれ、代々伝わる血筋による悲しい運命を乗り越えられると思います!
2人が結ばれるのはまだ先のお話になりそうですが…。
その展開の中で、朝名の“鱗のような痣”や、咲弥の“花の痣”の秘密、そして天水家の「人魚の血や涙」の正体が明らかになるはずです。
天水家の黒い噂も明らかになることで、これまで朝名に酷い扱いをしていた両親や兄にも罰が下るのではないでしょうか。
でも何より、朝名の成長と周りの人々との関係がどう変化していくのか楽しみです。朝名の同級生である杏子が咲弥に向ける視線も気になりますね…。
この関係も今後波乱が巻き起こりそうですが、朝名も杏子も幸せエンドを迎えられると思います!
まとめ
美しい世界観、そして神秘に満ちた物語展開。一度読み始めたら止められませんでした!
朝名と咲弥の逃れられない運命の先に待つものとは一体…?
泡のように消えてしまいそうな、切ない恋の物語をぜひ読んでみてくださいね。