今回は切ない“偽装結婚”から始まる『偽りの婚姻で愛をあざむく』をご紹介します。
領主の娘であるエレナは亡き母の不義の子として、周囲からの厳しい扱いに苦しんでいました。
孤独な日々の中、心の支えは隣領の人質ルーク。しかしエレナは、彼が父の策略で罪人にされる運命を知ります。
エレナは彼に父の陰謀を告げますが、そんな彼女にルークは結婚を申し込み…！
漫画『偽りの婚姻で愛をあざむく』どんな作品？
作品情報
『偽りの婚姻で愛をあざむく』はCHIEKO.T先生が描く、切なく心揺さぶられるファンタジーラブストーリーです。
注目したいのは、その美しい絵柄と魅力的なキャラクターたち！
CHIEKO.T先生の絵のタッチは非常に繊細で美しく、人物の表情や仕草が生き生きと描かれています。
特に、エレナとルークの視線や表情が丁寧に描かれており、お互いに言葉にできない想いも、こちらに伝わってきました…。
見どころ
本作の見どころは…
実の父親から疎まれ、孤独な令嬢エレナと人質のルーク…。
ゆっくりと関係を築く中で、周囲の陰謀に翻弄されながらも、2人の絆が深まっていく様子が切なくもキュンときました…！
お互いに罪悪感を抱えつつ、“守りたい”という純粋な気持ちが伝わりますね。
最後までドキドキハラハラなストーリー展開に、一気に読み進めてしまいました！
『偽りの婚姻で愛をあざむく』のあらすじと感想（ネタバレ注意）
【１話～２話】孤独な令嬢と人質の想い
アシュフィールド領主の娘・エレナは、亡き母の不義の子として父に疎まれ、孤独な日々を過ごしていました。
ある日各領の会議が開かれますが、そこでエレナの父の謀略により、チェンバース領の時期領主・ルークが5年間、アシュフィールドの人質になることに…。
囚われの身でありながら、堂々と振舞うルークの姿に目が引かれるエレナ。ルークもそんな彼女が次第に気になるようになります。
しかし、エレナを良く思っていない侍女長が2人の仲に不信感を抱き、エレナに厳しい“罰”を与えていて…？
感 想
ルークの心の広さには感心させられました…！
自分の置かれた立場がありながらも、エレナのことを気にかけてくれている姿勢が素晴らしかったです！
また侍女のエレナに対する行動は本当に許せないです！
こんな酷い仕打ちを受けてもなお、笑顔でいられるなんて…。ルークの寛大な心と、エレナの“内にある強さ”が伝わってきました。
【３話～４話】永遠の誓いの陰にある想い
だんだんと縮まるエレナとルークの距離…。
しかし、人質の期間とされた5年まで残り少なくなったある日、エレナは侍女長から、ルークが“人質ではなく罪人として”処罰されることを知らされます。
絶望の中で始まった、ルークとの別れの宴。エレナは決死の思いで、“罪人とされる真実”をルークに伝えます。
エレナの父に不信感を抱いていたルークは“自らの意思でアシュフィールドに留まる”ため、何とエレナに求婚！
エレナもそんなルークを守るため、その申し出を受け入れ…！
感 想
全員が侍女長と同じ考えではないことがわかって、少し安心しましたね。今後はエレナの強い味方が増えてくれることを願っています…。
ルークとエレナはお互い無意識に惹かれあい、大切な存在としていながらも置かれた状況により、想いがすれ違っているように感じて切なかったです…。
自分たちが危ない立場になってとしても、ただ“守りたい”とする純粋な気持ちが強く伝わってきて、非常に心に響きました！
【５話～６話】隠されたエレナたちの過去
婚姻の1件から、父に呼び出されるエレナと侍女長。父はルークを自分の“駒”として利用することを企て、また勝手な理由から侍女長にはクビを言い渡します。
その後、侍女長はその怒りをエレナに激しくぶつけ始め…！
一方、ルークの元にはエレナの兄・ローレンスが訪れます。ローレンスは、ルークが求婚した真意を聞くと共に、エレナの出生の秘密を話しました。
そんな時、侍女長もエレナに過去の出来事を話します。侍女長の抑えきれない怒りが刃となって、エレナに襲い掛かり…！？
感 想
とにかくルークが格好良すぎる…！
これぞ姫を守る王子って感じでした！どんな言葉のも動じずに、まっすぐに向き合う姿は本当に心を打たれました。
またエレナの兄も非常に魅力的ですね！
エレナやエレナの母、そして侍女長の過去…。どこまでが真実なのかはまだわかりませんが、非常に辛かったです…。
でも過去のことを清算するように、エレナにすべてをぶつけるようなことは違うと思いました。
【７話～８話】罪悪感に秘められた想い
“エレナを守る”と誓ったルークの言葉に、自らの想いがあふれそうになるエレナ。
しかし父の謀略を止められなかったことに負い目を感じ、その気持ちを押し殺してしまいます。
そんなエレナにルークも、自分の都合に巻き込んでしまったと感じて…。
お互いに罪悪感を抱きながらも無事に婚姻の儀が終わり、2人は誓いの口づけを交わします。
そして迎えた初夜、「偽装とはいえ夫婦になったからには…」と戸惑うエレナに対して、ルークはエレナの気持ちを考え、寝室を別にすることを提案するが…？
感 想
ようやくエレナにかけられた１つの“枷”が解かれたような気がします…。しかし今後も一波乱がありそうな雰囲気ですね。
せっかくエレナとルークの想いが通じそうになったのに…。ここでもすれ違ってしまう2人が、何とももどかしかったです！
それでも、お互いに対する“愛おしい”気持ちが伝わってきました…！
いつお互いの気持ちに気づいてくれるのでしょうか…！？今後の展開が非常に気になります！
考察『偽りの婚姻で愛をあざむく』の最終回・結末の展開を予想！
考察①：本当の想いを知った2人が結ばれる！
最終的には本当の気持ちがお互いに伝わり、正式な夫婦関係になると思います。
ここまで非常にやきもきさせられました…。「早く伝われ…！」と願っていましたが、それがようやく実を結ぶでしょう！
これからは負い目を感じることなく、自分たちの気持ちを伝えあえる関係になれると思うので、ハッピーエンドな結末を楽しみに待ちます…！
考察②：ルークは一国の王に
また、今まで分かれていた領が“ひとつの国”になることも考えられますね。
これまでの功績がたたえられたルークは、それを束ねる国王になるのではないでしょうか？
エレナの父からは疎まれているようですが、自領の人たちや他の領主からの信頼は厚いので、反対する人は少ないと思います。
エレナと共に、より良い国を築いていけるでしょう！
まとめ
“偽りの婚姻”という設定が、2人の本当の気持ちを隠してしまう障壁となっている本作。
本心と建前の心理的描写が細かく描かれており、非常に引き込まれました…！
近づいて…また離れていく、もどかしい2人の関係を今後も見守っていきたいですね。