『あたしをいじめたカノジョの子』は、『愛してるって言わなきゃ、死ぬ。』の三生先生が描く最新作!
親友だと思っていたミサリからいじめられ何もかも上手くいかなくなった陽が、ミサリと数年ぶりに再会した事をきっかけに不可解な事件に巻き込まれているサスペンスストーリーです。
陽は何故ミサリに嫌われてしまったのか、そして陽が犯した罪は許されるのか。人に言えない二人の“秘密”にも注目していただきたいです!
漫画『あたしをいじめたカノジョの子』のあらすじ
作品情報 | |
作者 | 三生 |
ジャンル | 少女漫画 |
出版社 | 小学館 |
レーベル | 裏サンデー女子部 |
このお話の主人公は、中学時代に一番の親友だったミサリに裏切られ、酷いいじめに遭うようになった陽。
突然“友達じゃない”と突き放された陽ですが、ミサリを怒らせた理由が分からないまま卒業を迎えます。
それから5年経った今も要領の悪い陽は嫌われてばかりで、何をやっても上手くいかない日々が続いていました。
追い込まれた陽は、かつて近所に住んでいた優しいお兄ちゃん・ルキに連絡。
同時にミサリを見かけた陽は話しかけますが“知らない”と言われ不審者扱いされてしまいます。
絶望した陽が帰宅すると、家の前には笑顔のルキが待ち構えていました。
事情を聞いたルキは“俺がその女を潰す”と宣言。
SNSを頼りにマンションへ向かうと、そこには赤ちゃんを抱いたミサリの姿があって…。
『あたしをいじめたカノジョの子』1話~10話までの感想(ネタバレ)
第1話~第2話の感想|5年ぶりの再会
主人公の陽(はる)が酷いいじめに遭うという衝撃的な始まり方でしたが、登場人物全員が闇深く、救いようのない展開が続きいたたまれなくなりました…。
結局陽がミサリに嫌われた理由も分かりませんし、ここまで酷い仕打ちを受ける意味が分かりません。
あれから5年経ってもキラキラした生活をしていると思われていたミサリが、実はシングルマザーだったという展開に衝撃!
陽が信頼するルキはミサリを社会的に抹殺すると言いますが、彼女が衝動的に置き去りにした赤ちゃん・のあを連れ去るなんて…。
犯罪行為にドン引きしてしまいましたが、陽を騙しのあを連れ去って、一体何がしたいのでしょうか。
陽は盲目的にルキを信用していますが、とんでもない悪人のような気がします。
それでもミサリと友達に戻りたい一心で、必死にのあを探す陽に恐怖を覚えました…。
第3話~第4話の感想|ミサリの事情
のあを探すために外に出ようとした陽は、謎の男たちに蹴り飛ばされてしまいます。
この男たちルキの知り合いのようですし、陽は完全に利用されているのでは…。
陽を救う名目で他人の子を誘拐するなんて、正気の沙汰とは思えません。
見るからにヤバそうな男に追われているのは明らかですし、ルキは一体何をしでかしたのでしょうか。
ミサリは完全にとばっちりですが、陽を見捨てきれないところに優しさを感じます。
衝動的に公園に置き去りにしたとはいえ、誰にも頼らずに一人でのあを育ててきたミサリ。
住んでいるマンションも、想像を絶する汚部屋で絶句してしまいました…。
のあもパパ活の果ての妊娠で望まぬ子どもだった事が伺えますが、一人で子育てしていた理由が気になります。
何不自由なく暮らしていたはずのミサリが、親に頼れないのには理由があるのでしょうか。
一見純粋にミサリを心配しているように見える陽ですが、あまりにも盲目的で怖くなります…。
良く言えば純粋と言えますが、絶望的に空気が読めないところが他人をイライラさせるのでしょうね。
第5話~第6話の感想|ルキの闇
のあの手がかりを探すため、ルキの家を訪れた陽とミサリ。
しかし玄関先には謎の血痕が広がっており、良からぬ想像をしてしまいます…。
ルキからは元気そうなのあの写真が届き安心しましたが、母親から子供を奪って育て方を批判するようなメッセージを送るのはおかしいですよね。
それでもルキは“子供のころから変わっていない”と言い切る陽にイライラしてしまいました!
ルキはのあを連れて“目的地”へと向かっているようですが、何を目指しているのか謎です。
ミサリが警察に行くか葛藤する一方で、ルキを信じ血痕を掃除する陽って狂っていますね。
しかも“のあは自分と暮らさない方が幸せかもしれない”と葛藤するミサリに子供は母親といるのが一番と自論を押し付ける陽にドン引き。
ミサリが陽を嫌った理由は分かりませんが、ずっと一緒にいるのはしんどいだろうなと感じました。
陽が幼い頃、いじめっ子が川に転落する事件が起きましたが、これってルキの仕業なのでは…?
皆が理由を分かっているのに、陽だけがルキを信じきっているところが恐怖です。
第7話~第8話の感想|手がかりを求めて
ルキに8歳年下の弟・悠樹がいる事を思い出した陽は、手がかりを求め彼が通う高校へ。
しかし悠樹の彼女と名乗るメンヘラ女が登場し、度肝を抜かれました。
この作品は登場人物全員が狂っていて、誰を応援していいか分からず混乱してしまいます。
メンヘラ女・ナツコは地獄から救ってくれた悠樹に依存しているようですが、関わるとヤバそうな予感が。
しかし、悠樹と連絡が取れなくなり途方に暮れているナツコを仲間に引き入れ、一緒に捜しに行こうと声をかける陽に引いてしまいました…。
ミサリがパパ活していた事を見抜き、否定するナツコに容赦なく殴り掛かる陽にも驚き。
普段から空気が読めない陽ですが、ミサリが絡むと盲目になってしまうところにも危うさを感じました。
なんとか悠樹の通う高校に到着した三人は、とりあえず聞き込みをする事に。
ここでも一人で突っ走る陽にドン引きでしたが、ミサリのために頑張ろうとする気持ちは伝わりました。
陽は何としてもミサリと友達に戻りたいようですが、ミサリはどうしても陽を許せない様子。
一体何をしでかせば、ここまで嫌われてしまうのか不思議です。
第9話~第10話の感想|二人の過去
中学生の頃、母親に捨てられた陽を放っておけず、側にいてあげたミサリ。
あの時の優しいミサリはもういませんし、いい加減現実を受け止めて前を向けばいいのにと思ってしまいます。
また、メンヘラ女だと思われていたナツコは雨に濡れた二人を家に招き風呂まで貸すし、この中では一番まともなのでは…。
陽の身体に刻まれた虐待の痕を見て“可哀想”だと呟いたナツコに激高していたミサリも、幸せな家庭に見えて闇を抱えていたのかもしれませんね。
中学時代、陽ばかりが心配される事が気に入らなかったミサリ。
とはいえ悩んでいるなら言わないと分かりませんし、ちょっと陽に同情してしまいます。
勇気を出して相談しようとしても、教師が陽を優先した事で完全に壊れてしまったようですね…。
陽に直接責任がないとはいえ、一人で苦しみ続けたミサリが可哀想になりました。
ミサリも悩んでいる事を感じ取り、優しく声をかけるナツコの気遣いに涙…。
ナツコを認めたミサリも悠樹探しに協力すると約束しましたし、一気に物語が動き出しそうで楽しみです!
【考察】『あたしをいじめたカノジョの子』最終回・結末はどうなる?
ここでは、『あたしをいじめたカノジョの子』の最終回・結末について考察してみたいと思います!
私が考える最終回結末は以下の通り。
- ミサリがのあと再会する
- 陽がミサリを殺害する
それぞれ解説していきます!
考察①:ミサリがのあと再会する
実家にも頼れず、たった一人でのあを育てていたミサリ。
パパ活の果ての妊娠は自業自得ですが、のあへの愛情は本物だったと思います。
ルキの目的は分かりませんがのあに危害を加えるつもりはなさそうですし、最終的に母子再会となるのではないでしょうか。
考察②:陽がミサリを殺害する
一番辛い時に側にいてくれたミサリに執着している陽。
ミサリとの仲は修復不可能だと感じますが、5年経っても受け入れられない陽が痛すぎますね…。
もう友達に戻れないと悟った陽は、ミサリを殺害し永遠に自分のモノにしようと企むのではないでしょうか。
ミサリへの執着は異常ですし、陽と付き合うにはよほど心が広くないと無理だと感じました。
『あたしをいじめたカノジョの子』の見どころは?
最初はいじめに遭う陽に同情していましたが、物語が進むにつれて誰にも共感できなくなります。
陽を筆頭に登場人物全員が自分の事しか考えておらず、本能のままに目的を果たそうとする姿にドン引きですね…。
特に、陽の絶望的に空気が読めないところは致命的だと感じました。
また、中学時代に一度は友人だったミサリが、何故陽を毛嫌いするようになったのか。
“陽が過去に何をしでかしたのか”も、気になるポイントとなっています!
まとめ
『あたしをいじめたカノジョの子』について紹介しました。
中学時代に大好きだったミサリから、突然嫌われてしまった陽。
5年ぶりに再会したミサリから突き放された陽は、信頼するルキに相談し、ミサリがシングルマザーである事実を突き留めます。
ミサリが目を離した隙に子供を誘拐したルキは、子供をどうするつもりなのか。
そして陽とミサリが元の友人に戻れる日は来るのか。