『追放姫は大魔術師に拾われる』は、憎悪の対象であるドラゴンと同じ”深紅の瞳“と”白い髪“をもって生まれたせいで疎まれていた主人公が、当代一の大魔術師と出会い恋に落ちる物語です。
ドラゴンと同じ特徴をもって生まれたアイラは、王女でありながら塔に幽閉されていました。
ある出来事がきっかけで城を追い出された彼女は“薬師”として生活していましたが、ある日当代一の大魔術師に出会い運命が一変して…。
- 『追放姫は大魔術師に拾われる』はどんな作品なのか
- 作品の大まかなストーリー
- 『追放姫は大魔術師に拾われる』の見どころ
- メインキャラクターの紹介
- 作品の感想文
『追放姫は大魔術師に拾われる』はどんな作品?
作品情報 | |
作家 | 絹上愛子 |
ジャンル | 女性マンガ |
出版社 | ライブコミックス |
レーベル | COMICエトワール |
『追放姫は大魔術師に拾われる』は、『かわいいと言わせたい!!』の作者・絹上愛子先生の作品です。
外の世界を知らずに育った主人公・アイラはやがて城を追われ一人きりで生きていく事になりますが、本で得た知識を用いて“薬師”として生活するなど、聡明さが伺えますね。
やがてアイラは隣国・クワンドールの大魔術師・クロに気に入られ、彼に雇われる事になりますが、そこで彼女も知らなかったとんでもない秘密が明らかに…?
『追放姫は大魔術師に拾われる』のあらすじ
国の指針を占星術で決める“タダン国”の王女として生まれたアイラは、燃えるような深紅の瞳と白い髪の持ち主。
タダン国はかつてドラゴンの脅威に脅かされていたせいで、アイラは不吉とされ塔に幽閉されてしまいます。
アイラの話し相手は養母だけで、物心ついた時には自分の境遇が異常だと察知。
しかし誰も理由は教えてくれず、養母が他界したあとは一人きりで過ごす羽目になりました。
いつか外に出て暮らす時のために知識を付けようと考えたアイラは、養母に教えてもらった抜け道を使い図書室へと通い始めます。
しかしその事が妹・ルナに見つかったせいで、アイラは王の怒りを買い、城を追われる羽目に。
一人きりになったアイラは本で得た知識を生かし、“薬師”として生活し始めて…。
『追放姫は大魔術師に拾われる』の見どころ
自分らしく生きようと頑張るアイラ!
ドラゴンと同じ瞳の色のせいで、幽閉され何も教えられなかったアイラが、自分の意思で生きる知識を身に着け逞しく暮らす様子に胸打たれます。
本を読んだだけで薬師として活躍するほど聡明ですし、努力家なところも素敵ですね。
また、やがてアイラの雇い主となるクロは言い方こそ冷たいですが、彼女の努力や才能を認めてくれる優しい人物。
『追放姫は大魔術師に拾われる』の登場キャラクター
アイラ・ヴェジリート
憎悪の対象であるドラゴンと同じ”赤い瞳“に”白い髪“を持って生まれたせいで存在を隠され、塔に幽閉され一人きりで育ちます。
話し相手が養母しかいない中で、生きる術を身に着けようと自ら図書室で学ぶあたり、聡明で努力家な事が伺えますね。
また、どんなに虐げられても強く生きる様子は健気で応援したくなります。
城を出たあとは、本で得た知識を使って“薬師”として生計を立てながらつつましく生活。
隣国の大魔術師・クロと出会い、存在を認められ嬉しそうな表情を浮かべる様子が印象的でした。
クロ
若く礼儀正しい振舞いで女性から大人気ですが、本来は口が悪く権力者にも媚びを売らない真っ直ぐな性格をしています。
タダン国に来た際には用心のために扉に術をかけますが、その事がきっかけでアイラの能力を見抜くなど鋭い一面も。
ドラゴンと同じ特徴で忌み嫌われるアイラを一人の人間として尊重し、国に連れ帰ろうとするなど、実は不器用なだけで優しい人物なのではないでしょうか。
ルナ・ヴェジリート
意地が悪く強気な性格で、アイラを馬鹿にする事でプライドを保っています。
反応の薄いアイラの事が気に入らず、一人で腹を立てている事もしばしば。
“王女は何をしても許される”と勘違いしているようです。
街で生活していたアイラを見つけ嫌がらせを試みるも、好意を持っていたクロにプライドをズタズタにされ憤慨。
これからもアイラに危害を加えてきそうで心配になりますね。
薬屋の主人
本当は高価な薬だと分かっているのに、アイラを見下し安く買い取った上にこき使う主人に呆れてしまいますね。
最終的にミスをアイラのせいにしようとしたところをクロに成敗されてしまいますが、因果応報でしょう。
『追放姫は大魔術師に拾われる』を読んだ感想
前向きな追放姫
主人公のアイラは、憎悪の対象とされるドラゴンと同じ“深紅の瞳”と”白い髪“を持って生まれたせいで、王女でありながら虐げられてきた女の子。
養母だけは優しく接してくれたようですが、妹・ルナからも馬鹿にされ、親からも愛情を与えられずに最後には追い出されてしまったアイラがあまりにも可哀想になりました。
それでも自身の境遇を嘆く事なく、自活できるように図書室の本で様々な知識を身に着けるところが素晴らしいですね。
城を追い出されてからは本で得た知識を生かし”薬師“として薬を売って生活していましたが、無知故に不当な値段で取引されている事にも気付きません。
二年後にはアイラを見つけたルナにまたも虐げられてしまいましたが、怯むことなく言い返す姿にスッキリしました♪
アイラの力
ルナに因縁をつけられた際に、隣国クワンドールからやって来た当代一の魔術師・クロと出会ったアイラ。
しかしクロが扉にかけていた魔法を無効化したせいで、アイラは彼に興味を持たれる羽目に。
クロのおかげでアイラにはあらゆる魔術を無効化する能力がある事が分かりますが、不思議な瞳と髪の色も関係しているのでしょうか。
このままタダン国で暮らしてもアイラが幸せになるとは思えませんし、クロとの出会いで少しでも報われる展開になって欲しいです!
新たな道
アイラの不思議な力に興味を持ったクロは、彼女を連れてクワンドールに帰ろうと考えます。
今の生活を壊したくないアイラはこの誘いを断りますが、タダン国にいても何一つ良い事なんてありませんよね。
さらに、薬屋の主人から濡れ衣をかけられたアイラを救おうとするクロに胸キュン!
言葉はキツくても、クロの行動はいつも真っ直ぐで優しさに溢れているように感じます。
最後にはアイラも彼を信じる事に決めましたし、クワンドールに渡った二人にどんな出来事が待っているのか楽しみです!
まとめ
『追放姫は大魔術師に拾われる』を紹介しました。
ドラゴンと同じ特徴をもって生まれたせいで、王女でありながら幽閉されていたアイラ。
実の親からも愛されず独りぼっちで育ってきたのに、いつも前向きなアイラを応援したくなりますね。
大魔術師クロと出会い“不思議な力”を見抜かれたのも運命ではないでしょうか。