婚約者に謀られ、違法薬物取り扱いの罪を着せられた伯爵令嬢による、一家のプライドを懸けた逆襲劇が始まる。
大切なものを失った彼女が、如何にして大きな陰謀に立ち向かっていくのか――感動・爽快なストーリー展開に目が離せません。
『断罪された薬師令嬢は毒を以って悪を制します』あらすじ
作品情報 | |
作者 | 野崎アユ |
ジャンル | 女性漫画 |
出版社 | ファンギルド |
レーベル | comic スピラ |
薬草の研究・流通で財を築いたグロリオーサ家の養女・アンゼリカ。傾きかけている一族の復興を志し日々薬草の研究に奮闘するアンゼリカだったが、ある日違法薬物製造の疑いをかけられてしまう。
周囲に混乱が広がる中、彼女に濡れ衣を着せたのはなんとアンゼリカが信頼を寄せていた婚約者のセージと、幼馴染のエキナであった。
裏切られたことは悲しい、しかし一族が愛した薬草で悪事を働くなんて許せない――グロリオーサ家の誇りと命運を懸けたアンゼリカの逆襲劇が幕を開ける。
\8月28日まで1話無料/
『断罪された薬師令嬢は毒を以って悪を制します』1話~3話までの感想【ネタバレ注意】
1話|謀略に屈しないアンゼリカの聡明さ
婚約者のセージと幼馴染のエキナの陰謀によって、無実のアンゼリカは違法薬物の製造・流通の罪に問われてしまいます。
普通の令嬢であればショックで塞ぎ込んでしまうであろうところを、アンゼリカは一瞬にして機転を利かせ、セージが黒幕であることを見破るのです。
怒涛の展開にハラハラさせられつつも、彼女の冷静で判断力のある行動は見ていて非常に気持ちのいいものでした。
さらに自分が投獄されている状況下でも薬物中毒者に薬を処置するよう懇願する姿は、グロリオーサ家の誇りを高く持つアンゼリカという女性の魅力が詰まっていると感じました。
2話|領主の策略
違法薬物『ハサ』取り扱いの罪で辺境地セルリアンへ赴くことになったアンゼリカ。セルリアンでの生活を手引きしてくれたのは王国騎士団副団長のフェンネルです。
フェンネルはハサの取り締まりに協力するよう取引を持ち掛けてきたり、重要人物の一人であるとは感じていましたが・・・やはり只者ではなかったようです。
即座に状況を見極め、フェンネルがセルリアンの領主であることを見抜いたアンゼリカはさすがと言いたくなるところですが、それをもアンゼリカの賢明さを村人達に見せつけるためのフェンネルの計算だったと分かった時は驚きました。
フェンネルがグロリオーサ家と一体どのような関わりがあるのか・・・今後の展開が気になってしまいます。
3話|もう一度誰かを信頼するということ
ある時一人の村人に薬物中毒のような症状が現れ、アンゼリカは三日三晩処置にあたります。
アンゼリカ・グロリオーサの名に懸けて誰にも頼らず解決してみせる――婚約者や幼馴染に裏切られた経験から、ひとりで抱え込もうとする姿はとても痛々しいものでした。
しかし、村人たちも懸命なアンゼリカの姿に心を打たれたのだと思います。彼らやフェンネルの協力によってアンゼリカの失われつつあった「信頼する心」を取り戻していく姿は、とても心動かされるシーンになっています。
『断罪された薬師令嬢は毒を以って悪を制します』の見どころを3つご紹介
主人公の知的な振る舞い
何と言っても、頭脳明晰で容姿端麗なアンゼリカというキャラクターに、読み進めるたびに魅了されていきます。
一家を復興するために逆境に立ち向かっていくアンゼリカは、同じ女性として憧れてしまうような一面を持っている人物だと感じました。
物語の冒頭から彼女の凛とした佇まいに心を掴まれ、応援せずにはいられないはずです。
フェンネルが秘めている謎
未だに謎の多く、王国騎士団と辺境領主という二つの顔を持つ男・フェンネル。しかも整った容姿に気さくな人柄と、非常に魅力の詰まったキャラクターです。
なぜ彼はアンゼリカに異常に協力的なのか、グロリオーサ家と一体どんな関りがあるのか――フェンネルどういう人物なのかも見どころの一つと言えるでしょう。
陰謀を暴くための逆襲劇
アンゼリカが薬師の知識を以て、セージたちの悪事をどのように暴いていくのか――やはりそこがこの作品の一番の見どころであり、ドキドキハラハラするポイントだと思います。
「目には目を、歯には歯を、毒には毒を」――グロリオーサ家の家訓を胸に、アンゼリカが繰り広げる逆襲劇は見逃せません。
まとめ
『断罪された薬師令嬢は毒を以って悪を制します』は、魅力的な主人公によって物語が描かれる、ハラハラしつつも清々しさを感じることのできる作品となっています。
また、読み進めるたびに様々な謎が浮上してくるストーリー展開になっているので、続きが気になってしまうような作品だと感じました。
痛快な逆襲劇はもちろん、人の温かみを感じられるようなほっこりできるシーンもありますので、ぜひ多くの人に読んでもらいたいです。