『冒涜のピンクは嗤う』は、刑事として生きる主人公が、過去の傷と謎めいた存在に翻弄されていくサスペンス漫画です。
ページをめくるたびに背筋がゾクッとする不気味さと、「次が気になる!」というワクワク感が同居しており、気づけば夢中で読み進めてしまいました…!
今回は、そんな本作を読んで感じた感想や見どころをお伝えします!
漫画『冒涜のピンクは嗤う』作品情報
作品情報 | |
作者 | 氷室 |
ジャンル | 青年漫画 |
出版社 | GANMA! |
レーベル | GANMA! |
『冒涜のピンクは嗤う』は、氷室先生が描く青年向けサスペンスホラー作品です!
さまざまなジャンルを展開する「GANMA!」から配信されており、現在は多くの電子書籍サイトでも読むことができます。
主人公の刑事・テオは、祖父母を殺害された過去を背負っていました。彼が追うのは、事件現場で目撃された“ピンクの水玉模様の傘”を差す謎の人物。しかし、その追跡がきっかけで、テオは事件の闇へと引きずり込まれていき…!
本来なら日常的なアイテムのはずが、この作品では不気味で異質な存在感を放つピンクの傘。登場するたびに胸がざわつき、先の展開を追わずにはいられません!
【冒涜のピンクは嗤う】登場人物
テオ・ブライス
ロンドンで刑事として働く本作の主人公。行動力にあふれる一方、大切に育ててくれた祖父母を殺害された過去を抱えており、その心の傷が彼の生き方に大きな影を落としている。祖父母が犠牲となった事件の重要人物を追っているが…。
ピンクの傘の男
テオが追う事件のカギを握る謎の存在。常にピンクの水玉模様の傘を手にしており、祖父母殺害にも関与しているとされる。部下と思われる者たちから“お父様”と呼ばれている。
ココ・マクミラン
傘の男の「花嫁の一人」とされる女性。男に攫われた友人を救うため、テオに協力を持ちかける。
テオの祖父母
両親を亡くしたテオを引き取り育てた元考古学の研究者。ある日、突然遺体となって発見されて…?
【冒涜のピンクは嗤う】1話から5話まで読んだ感想
あらすじ
刑事として働くテオは、日々の事件の傍らで、ある男の行方を追い続けていました。それは、大切な祖父母が殺害された事件の現場で目撃、関与しているとされる“ピンク色の水玉模様の傘”を持つ謎の男…。
そんな中、ロンドンでは「被害者の一部が変形している」という不可解な殺人事件が発生。その現場で、ついにテオは“傘の男”と遭遇します。
その場は逃げられてしまったものの、その後、“傘の男”を知るという女性・ココから電話が。彼女は傘の男の「花嫁」を自称し、さらに彼に連れ去られた友人を救うため、テオに協力を持ちかけてきたようで…!?
独特な世界観に惹きこまれる!
普通の刑事ものの漫画かと思いきや…。読み進めるほどにその印象は良い意味で裏切られました!
リアルな刑事ドラマの緊張感と、ホラー特有の不気味さが混ざり合った独特の世界観に、ゾクゾクしながらも釘付けになります!
やっぱり印象的なのが“ピンクの傘”…。凄惨な事件現場に現れるその存在感は、物語の不気味さをさらに際立たせています。
一度読み始めると、この異様な雰囲気に引き込まれて止まらなくなりますね!
人間味あふれるテオのキャラクター性
“刑事”として事件に挑むテオですが、いわゆる「ヒーロー」ではないんですよね。
強くてカッコよく見える一方で、祖父母を殺害されたという過去の痛みをずっと抱えていて、ときに感情に流されて突っ走ってしまう姿が、妙にリアルで人間らしく映りました。
彼の正義感は揺るぎないものですが、その一途さゆえに危うい方向へ足を踏み出してしまう場面もあって、見ているこちらまでハラハラさせられます…!
ただ、そうした危うさがあるからこそ、テオのキャラクターに惹かれてしまいますね。
ストーリーと絵柄に魅せられる!
ページをめくるたびにドキドキハラハラが止まらないストーリー展開となっていますが、それに負けない印象的な絵柄にも目が引かれます…!
物語の舞台であるロンドンの独特な雰囲気が丁寧に描かれ、街並みの空気感までもが漂っていました。
登場人物たちの表情も非常に細やかで、恐怖や葛藤、絶望といった感情がリアルに伝わってきましたね…。
そして、事件現場の描写は圧巻!細部にまで描き込まれたタッチから、事件の生々しさや凄惨さを感じられました。
ただ怖いだけのホラーではなく、「次は何が起こるのか…!」という期待と不安が入り混じった好奇心をかき立てられます!
【冒涜のピンクは嗤う】見どころ
異質な存在感を放つ“ピンクの傘”
本作で特に印象的なのは、狂気的な犯罪者が手にする“ピンクの傘”です。
本来なら日常的で可愛らしさを感じるピンクの水玉模様の傘が、この作品では恐怖の象徴に変貌します…!
登場するだけで不安をかき立てるアイテムとなり、物語全体の空気を一変させてしまう存在感を放っていますね。
刑事ドラマ×ホラーサスペンス
事件の恐怖だけでなく、テオや周囲の人々の感情や関係性が丁寧に描かれているため、ただのサスペンスではなく“人間ドラマ”としての深みが感じられますね!
物語の緊張感や恐怖がよりリアルに響き、刑事ドラマのドキドキ感とホラーサスペンスのハラハラ感を同時に味わえる作品となっています。
まだまだ謎が多く残されていますが、次第に明かされていくスリルを存分に楽しみたいですね!
まとめ
一度読み始めたら止まらなくなる不気味さとスリルが詰まった『冒涜のピンクは嗤う』をご紹介しました。
恐怖と人間ドラマが交錯する異色のサスペンスで、読んでいる自分まで物語に巻き込まれてしまうような感覚に陥ります!