今回紹介する『先生、僕たちは殺していません。』は、いじめ首謀者に体罰を加えた事で逆恨みされ、大切なものを奪われた高校教師の桜井が、生徒たちへの復讐を遂げていく物語です。
主人公の桜井は、正義感溢れる熱血高校教師。酷いいじめを受ける生徒と加害者にも本気で向き合っていたのに、待っていたのはあまりにも酷い仕打ちで…。
絶望の淵から生還した桜井の復讐劇に痺れます!
漫画『先生、僕たちは殺していません。』のあらすじと登場人物
あらすじ
高校教師の桜井は一年生を担当し、優しい性格で生徒から慕われていました。
しかしある日、クラスの目立つ生徒による酷いいじめを目撃した桜井は“未成年”である事を盾に反省すらしない彼らに腹を立て、首謀者の黒川を平手打ちしてしまいます。
当時桜井は妊娠中で、学校にいる間もつわりで苦しむ日々。
桜井の妊娠に気付いた黒川たちは、いじめられっ子の飯塚を使い、調理実習で作った“米粉のマドレーヌ”を手渡します。
大喜びで受け取った桜井ですが、それは黒川たちが用意した“小麦粉で作ったマドレーヌ”でした。
何も知らずに口にした桜井は小麦アレルギーを発症し、交通事故を起こした後に流産。
それから二年経ち生徒たちが彼女の事を忘れかけた頃、桜井は高校教師として復帰して…。
登場人物
- 桜井奈帆(さくらいなほ)
この物語の主人公で、優しく正義感の強い高校教師。酷いいじめを行う生徒に体罰を加えたせいで逆恨みに遭い、大切な子供を失ってしまう。
- 黒川誠(くろかわまこと)
桜井のクラスの生徒で、いじめの首謀者。政治家の家系に生まれ成績優秀だが、教師を見下し好き勝手に振舞っている。
- 朝倉夢叶(あさくらゆめか)
桜井のクラスの生徒で、身勝手で我儘な性格。たくさんの人を笑顔にするアイドルになるのが夢。
- 飯塚優也(いいづかゆうや)
桜井のクラスの生徒で、黒川たちから酷いいじめを受けている。気が弱く、他人に意見を伝える事ができない。
- 西田凛(にしだりん)
桜井のクラスの生徒で、一見クールだが流されやすい性格。三年時には陸上部のエースとして活躍している。
- 真島仁(ましまじん)
桜井のクラスの生徒で、大柄で堂々とした性格。女性を性欲処理の道具としか見ていない。
- 藤原智典(ふじわらとものり)
大手芸能事務所の社長。夢叶の才能に目を付けスカウトする。
『先生、僕たちは殺していません。』の1巻ネタバレ感想
第1話~第2話|地獄の始まり
このお話の主人公は、高校教師の桜井。
一年生の担任をしていた桜井は、クラスの生徒・飯塚が酷いいじめを受けているところを目撃し、首謀者の黒川を平手打ちしてしまいます。
黒川は政治家一家の子息で学校に多額の寄付をしている事から、教師も意見できずやりたい放題のようですね…。
しかし“未成年”である事を嵩に悪びれもしない黒川に、本気で向き合おうとする桜井は立派な教師だと感じました。
そんな桜井は夫との間に待望の第一子を身籠っていましたが、まさか黒川が彼女の“小麦アレルギー”を利用して復讐を企むなんて…。
黒川たちは、飯塚を使って桜井に“小麦粉で作ったマドレーヌ”を食べさせる事に成功。
何も知らない桜井は運転中に小麦アレルギーを発症し、交通事故を起こし流産してしまいます。
胎児に殺人罪は通用しないかもしれませんが、これは立派な殺人ですよね。
命を奪っておきながら“未成年”である事を理由に罪を逃れようなんて許せません。
第3話~第4話|夢のお仕事
まず初めに、4月15日に18歳の誕生日を迎える夢叶に目を付けた桜井。
18歳になれば“成人”となりますし、全ての責任は自分で取る事になります。
たくさんの人を笑顔にするという夢を持つ夢叶はアイドルになる事を夢見ていましたが、本当に大手芸能事務所にスカウトされるとは!
前払いとして100万円を渡されますが、この芸能事務所は怪し過ぎる…。
社長の藤原に“これ以上の価値がある”と言われた夢叶は両親の反対を押し切り高校を退学してしまいますが、そう上手くいくのでしょうか。
桜井への仕打ちを反省するどころか、暴言を吐き前払いの100万を使って豪遊する夢叶にドン引き…。
撮影当日、期待に胸を膨らませながら撮影所へと向かった夢叶ですが、やはり普通のアイドルではありませんでしたね。
待っていたのは“A〇アイドル”としての仕事で、憤った夢叶は帰ろうとしますが、前払い金を散財したせいで契約破棄する事もできません。
夢叶が絶望する中、突如現れた桜井が救世主に見えました!
しかし、桜井は夢叶を助けるつもりなど更々なく、藤原の本業を見抜きながらわざと後押ししていた事も判明。
今更薄っぺらい反省の言葉を述べても遅いですし、未成年だからと好き勝手してきたツケが回ってきましたね!
第5話|飯塚の後悔
三年間の不妊治療の後、待望の我が子を授かった桜井。
幸せな未来があると信じていた桜井ですが、あの一件で夫とは離婚し地獄へと突き落とされます。
桜井が事故に遭い子供を失った事を知りながら“自覚が足りない”などと吐く飯塚の母の言葉にイライラ…。
息子がこの一件に関わっていると知れば、どんな反応をするのでしょうか。
一見息子想いの良い母親に見えますが、自分の願望を子供に押し付け自在に操ろうとする毒親ですね。
飯塚だけはいじめ加害者に逆らえなかったという事情もありますし、事故当時に誠心誠意謝罪すれば桜井の復讐対象から外れていたのでは…?
彼が他人に反論できなくなってしまったのは、この母親の影響でしょうか。
飯塚は“自分も騙されてマドレーヌを渡してしまった”事を桜井に伝えようとしますが、罪悪感を抱かせ拒もうとする黒川にドン引きです。
当時飯塚はマドレーヌがすり替わっているかもしれないという疑いを抱きながらも手渡してしまった罪がありますが、反省しているだけマシだと感じます。
1巻の見どころ
黒川を筆頭に、5人の生徒たちがとにかく自己中でドン引きしてしまいました…。
飯塚だけは罪の意識があり反省もしている分マシですが、他の4人は救いようのないクズばかりですね。
夢叶には既に天罰が下りましたが、他の生徒たちも反省し謝罪するなんてあり得ないと感じます。
このクズたちに桜井がどう復讐を遂げていくのか、彼らの末路が楽しみです!!
【考察】『先生、僕たちは殺していません。』の最終回結末はどうなる?
考察①:桜井が復讐を遂げる
5人の生徒のせいで、大切な我が子を失った桜井。
夫とも流産が原因で離婚に追い込まれましたし、桜井が復讐したいと思う気持ちも理解できます。
現在は夢叶にだけ天罰が下りましたが、他の4人も同様に未来を奪われるのではないでしょうか。
特に首謀者の黒川には、生きる事を後悔してしまうくらいの絶望を与えて欲しいです!
考察②:桜井が新しい人生を歩む
不妊治療の後に授かった我が子を奪われた桜井。
当時の夫とは離婚しましたが、復讐後には新しいパートナーに恵まれ幸せな人生を歩むと信じています。
あの時は母親になる事はできませんでしたが、今度こそ子宝に恵まれて幸せになって欲しいですね!
まとめ
『先生、僕たちは殺していません。』を紹介しました。
高校教師の桜井は“未成年”を盾に酷いいじめを行う生徒・黒川に体罰を加えてしまいます。
桜井に腹を立てた黒川は、彼女の小麦アレルギーを発症させ交通事故に遭わせる事に成功。
結果桜井は流産し、夫とも離婚する羽目になります。
それから二年経ち、教壇に復帰した桜井は彼らへの復讐を決意。