『運命は時の彼方に』は、不幸な結婚生活の末に命を落とした主人公・マデリンが17歳の頃に死に戻り、人生をやり直そうと足掻く物語です。
二度と同じ過ちを繰り返したくないマデリンは、今生こそイアンと関わらずに生きようと決意しますが…?
関わりたくないのにイアンと離れられないのは、もはや運命だと感じます。
マデリンは今度こそ幸せな人生を送る事ができるのでしょうか?
『運命は時の彼方に』あらすじと登場人物
あらすじ
冷めきった夫婦生活を送っていたマデリンは、夫のイアンと口論の末に階段を踏み外し、命を落としてしまいます。
マデリンが目を覚ますと、不幸の始まりとなった17歳の頃に戻っていました。
前世の地獄のような生活を振り返りながら、今度こそイアンと関わらずに一人で生きようと決意したマデリン。
しかし当時のイアンはまだ心を病んでおらず、希望に満ち溢れていました。
イアンと関わりたくないと願いながらも、彼が道を踏み外さないよう導くべきかと葛藤するマデリン。
思い悩みながらも舞踏会に参加したマデリンは、前世では亡くなっていたイアンの妹・イザベルを救おうと動き出して…。
登場人物
マデリン・ローエンフィールド
物語の主人公で男爵令嬢。
父の死後ノッティンガム伯爵家に嫁ぎ、地獄のような生活の果てに命を失うが、17歳の過去に死に戻り人生をやり直そうと決意する。
イアン・ノッティンガム
マデリンの夫で、戦争で心身共に深い傷を負った伯爵家当主。
前世のマデリンとは言い争いが絶えなかったが、出兵前は別人のように穏やかで優しい人物だった。
イザベル・ノッティンガム
イアンの妹。
前世では、身分違いの恋に悩んだ挙句事故死を遂げた。
ローエンフィールド男爵
マデリンの父。
贅沢三昧の生活が災いし、家門を破産させた上に自殺してしまう。
『運命は時の彼方に』1話~5話の感想(ネタバレあり)
新しい人生
夫・イアンとの激しい口論の末、階段から足を踏み外し無残にも命を落としたマデリン。
悲惨な人生に絶望する中、マデリンが最期に見たのは泣きわめくイアンの姿でした。
このままマデリンが儚い一生を終えてしまうのかと思いきや、17歳の頃に死に戻るという展開に驚愕!
前世の記憶からもうすぐ家門が破綻すると気付いたマデリンは、家族の未来を変えようと奮起します。
そして新たな人生を歩むためにも“絶対にイアンに関わらない”と決めたマデリンですが、旅行に出かけていた父がイアンを連れ帰って来たのは運命のいたずらでしょうか。
前世では戦争を経験し心を病んでしまったイアンも、当時は爽やかな好青年。
過去の地獄のような生活を思えば、イアンと関わりたくない気持ちも分かります。
切れない縁
前世では、22歳の頃にイアンの妻となったマデリン。
二人は最初から愛情がなかった訳ではなく、すれ違いの果てにいがみ合ってしまったようですね…。
しかし戦争に赴く前のイアンは別人のように穏やかで、マデリンに迷いが生じます。
前世の記憶を生かし、イアンの人生をより良いものに導こうかと葛藤するマデリン。
結局深入りせずにイアンと距離を置こうと決めたマデリンですが、二人は切っても切れない絆で結ばれているようですね。
舞踏会に参加したマデリンがまたもイアンと遭遇するなんて、もう運命としか思えませんでした。
イザベルとの出会い
男性からの誘いを断り続けるマデリンを、遠くから眺めていたイアン。
やがて彼女がローエンフィールド男爵令嬢だと気付いたイアンは、思い切って声をかけダンスに誘います。
何度かダンスを踊るうち、マデリンはイアンとこのまま関わってもいいのかと葛藤するように。
しかし、前世でイアンが愛犬・コリーを見殺しにした事を思い出したマデリンは、やはり関わらない道を選びます。
マデリンは孤独な生活の中で唯一側にいてくれたコリーを見捨てたイアンを許せずにいましたが、素っ気ない態度を取ったせいでイアンの独占欲を煽る羽目に。
しかし、前世では既に亡くなっていたイアンの妹・イザベルと出会った事で、またも心が揺らいでしまったようです。
1話~5話の見どころ
- イアンの後悔
前世では、戦争のせいで心を病んでしまったと思われていたイアン。
しかしよく調べてみると、イアンが病んだのは妹の死が関係しているような気がします。
過去では事故死を遂げたイザベルを救う事ができれば、イアンの運命を変えられるかもしれませんね!
- マデリンの葛藤
イアンとの結婚生活には辛い思い出しかなく、彼と関わらない道を選ぼうとしたマデリン。
しかし5年間も夫婦として暮らしていた分、愛情はなくとも情がありますし放ってはおけないのでしょう。
心に傷を負う前のイアンは余裕に満ちた好青年ですし、未来を知っているのなら彼の不幸を回避してあげて欲しいと思ってしまいます!
『運命は時の彼方に』6話~10話の感想(ネタバレあり)
イザベルを救え
前世の記憶から、今日イザベルが事故死してしまうと思い出したマデリン。
イアンと口論をしたイザベルは腹を立て出て行ってしまいますが、マデリンは彼女を引き留め冷静になるよう諭します。
前世では身分違いの恋人と心中したかと思われていたイザベルですが、マデリンのおかげで思いとどまってくれて本当に良かったです!
イアンの妻だったと打ち明ける事はできませんが、経験者は語ると言わんばかりに熱弁するマデリンに失笑。
呆れたイアンからは他人の家に口出しするなと釘を刺されてしまったものの、これで彼の未来が少し明るくなったのではないでしょうか。
一人で生きたい
コールハス邸で開かれたパーティーに参加していたマデリンは、またもイアンに遭遇。
そこで戦争について意見を交わしたマデリンが言い過ぎてしまった事を後悔する中、恋人らしき男性と歩くイザベルの姿を目撃します。
幸せそうなイザベルの姿にほっこりしましたが、直後にイアンがやって来て大パニックに。
またもイアンがイザベルの交際に口出しする事を案じたマデリンが、彼を遠ざけようと頑張る姿に笑ってしまいました!
とはいえ、前世の記憶からどうしてもイアンに素っ気ない態度を取ってしまうマデリン。
イアンも何となく察していたようで“あまり嫌わないで欲しい”と懇願する姿に胸が痛みます。
しかし、地獄のような人生を繰り返したくないマデリンは、何とかして自立しようと模索していました。
前世では誰かに頼らないと生きられなかったマデリンが、必死に足掻く姿を応援したくなります!
変わらない運命
家門が破産したと聞き、大慌てで帰宅したマデリン。
父の自殺を止められなかったかと焦りましたが、今生では逞しく生きており安心しました。
とはいえ、働いて家門を立て直す気など微塵もなく、娘を良家に嫁がせて養ってもらおうという魂胆に絶句…。
仕方なく婿探しのためにパーティーを訪れたマデリンは質の悪い中年貴族に絡まれてしまいますが、颯爽と現れて助け舟を出すイアンがカッコ良すぎました!
どうしても運命を変えたいマデリンですが、イアンは手放す気などなさそうですね…。
6話~10話の見どころ
- 変わった未来
前世では事故死したイザベルを救う事に成功したマデリン。
イザベルが生きている事でイアンの闇落ち要素も減りましたし、皆が救われる展開に感動しました!
とはいえこの一件が元でイアンだけでなくイザベルからも気に入られてしまい、墓穴を掘るマデリンが面白いです!
- イアンの執着
終盤では、父の散財のせいで家門が没落。
それでも節約するどころか、娘を良家に嫁がせて楽をしようとする父に失笑してしまいました。
父のせいで“一人で生きていく”という願いも叶えられそうにないですし、やはり今回もマデリンはイアンに頼るしかなさそう。
必死に足掻くマデリンの姿も注目のポイントとなっています!
『運命は時の彼方に』の最終回結末を徹底考察!
マデリンとイアンが結ばれる
前世の辛い記憶のせいで、イアンとの関りを避けようとするマデリン。
しかし今生ではイアンが心を病む前に出会っていますし、無理に関りを絶つ必要などないと感じます。
マデリンが17歳の過去に戻ったのは、イアンを救うためなのでは…?
イアンの闇落ちさえ防げれば良い伴侶となってくれそうですし、二人の幸せを願ってしまいます!
ローエンフィールド男爵家が再建する
前世では、父の散財のせいで没落してしまったローエンフィールド男爵家。
しかし今生ではマデリンが過去の記憶を生かし一儲けする事で、失った財産を取り戻すのではないでしょうか。
どのような方法で財を成すのかは分かりませんが、聡明なマデリンなら家門の再建も夢ではないと予想しています!
まとめ
『運命は時の彼方に』について紹介しました。
悲惨な結婚生活の末、不慮の事故で命を落としてしまったマデリン。
17歳の頃に死に戻ったマデリンは、不幸の元凶である夫・イアンとの関りを絶とうとしますがそう簡単にはいきません。
当時のイアンはまだ心を病む前で、前世とは別人のように素敵な青年。
葛藤しながらも、イアンの人生をより良いものに導こうとするマデリンを応援したくなります!